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ディエッサーをかけても歯擦音が消えない理由|刺さらないボーカルの作り方

7月18日
読了時間: 2分

ディエッサーを深くかけているのに、「さ行」だけがまだ刺さる。反対に、効かせるほど声全体が暗くなってしまう。そんなときは、スレッショルドを下げる前に、検出している場所と処理の順番を確認します。

歯擦音は一つの周波数ではない

歯擦音の中心は歌い手、マイク、発音によって変わります。同じテイクでも「さ」「し」「つ」で強い場所が異なることがあります。周波数を固定して強く削るより、問題の子音をループしながら検出帯域を探します。

まず確認したい4つのポイント

  • 検出モニターで、声ではなく歯擦音を正しく拾えているか

  • リダクション量が子音の瞬間だけ動いているか

  • コンプレッサーやサチュレーターの後で再び刺さりが増えていないか

  • ドライ音ではなくリバーブやディレイが痛くなっていないか

一段で消し切らず、二段に分ける

一台で大きく抑えると、発音が不自然になりやすくなります。例えばコンプレッサー前で強いピークだけを軽く抑え、コンプレッサー後でもう一度整えると、それぞれの処理量を小さくできます。二段とも常時動かす必要はありません。

ワイドバンドとスプリットバンドを使い分ける

ワイドバンドは歯擦音の瞬間に声全体を少し下げるため、自然に聞こえることがあります。スプリットバンドは対象帯域だけを下げられますが、設定次第では高域の質感が変わります。どちらが優れているかではなく、素材に対して違和感が少ない方を選びます。

リバーブの前でも整える

残響は歯擦音を長く引き伸ばします。ボーカルトラック側で問題がなくても、リバーブへ送る信号だけに軽いディエッサーを入れると、空気感を残しながら刺さりを抑えられます。

ディエッサーの目的は、歯擦音を消すことではなく、歌詞を自然に届けることです。

設定後の確認

  • 伴奏を鳴らした状態でオン・オフを比較する

  • 音量をそろえて比較する

  • 小音量でも子音が聞き取れるか確認する

  • イヤホンとスピーカーの両方で確認する

  • 効かせすぎて「さ行」が「た行」のようになっていないか確認する

刺さる瞬間だけが落ち着き、声の明るさと発音が残っていれば、処理量としては十分です。

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